性感染症について
性感染症について
20代から30代前半の人に知ってほしいこと
性病と不妊
性感染症(性病)とは?
性感染症(性病)は、性交渉や性行為によって感染する病気のことです。クラミジア、淋病、梅毒、HIVなどがよく知られています。
これらの病気は、性行為の経験が1回でもある人なら誰にでも感染する可能性があります。
性感染症のリスクと若い世代
20代から30代前半は、出会いの機会も多く、性行為が活発な時期でもあり、性感染症にかかるリスクが高まります。
例えば、クラミジアや淋菌は若い世代で特に多く見られる性感染症ですが、症状が出たとしても軽度あるいは無症状の場合がほとんどです。
しかし、無症状でも身体に悪影響を及ぼす可能性があります。
性感染症と女性不妊の関係
性感染症が不妊につながることがあるという事実を知っていますか?
女性の場合、例えばクラミジアや淋病は、膣から子宮、卵管、骨盤、腹膜へと感染が拡がり、卵管の閉塞や癒着を引き起こし不妊症の原因となる可能性があります。
子宮外妊娠や流早産のリスクを上昇させることも知られています。
男性も例外ではない
男性も性感染症による不妊のリスクがあります。
例えば、クラミジアや淋病は尿道から精巣(睾丸)へ感染が拡がります。その結果精子の通り道(精管)が閉塞し無精子症を起こしたり、精子の数や質の低下を引き起こし、不妊の原因となります。
性感染症の予防の重要性
性感染症を予防するために、ひとりひとりの行動と意識が大切です。
1. 定期的な検査 : 性病は無症状のことが多いので、定期的な検査を受けることが、早期発見と治療に役立ちます。
特に新しいパートナーができたときや複数のパートナーがいる場合は、検査を積極的に行いましょう。
2. コンドームの使用 : コンドームは性感染症予防に非常に効果的ですので性交渉の際は必ず適切な方法で使用しましょう。
コンドームには、性行為中の性感染症だけでなく、望まない妊娠を防ぐ効果もあります。
3. パートナーとのオープンなコミュニケーション : 性感染症についてパートナーと話し合い、お互いに検査を受けることが大切です。そして治療を行う際はパートナーと一緒に行うのが基本です。
オープンなコミュニケーションは、お互いの健康を守るために重要です。
性教育の重要性
性教育も性感染症の予防において非常に重要です。正しい知識を持つことで、自分自身の健康を守ることができます。
学校および家庭での性教育はもちろんですが、医療機関を含めた地域での性教育の啓蒙や情報提供や相談窓口なども大切な役割を担います。
早期発見と治療の重要性
性感染症は早期に発見し早期に適切な治療を受けることで、不妊のリスクを減らすことができます。
自覚症状がなくても定期的な検査を怠らず、違和感程度であっても早めに受診をし、医師の診察を受けることが大切です。
ほとんどの性感染症は、自然治癒することはありませんが抗生物質や抗ウイルス薬によって治療可能です。治療を受けずに放置すると、重症化し、不妊症や妊娠出産に伴う合併症を引き起こすことがあります。
性感染症に対する偏見をなくそう
性感染症に対する偏見や誤解は、検査や治療を遅らせる原因となります。
性感染症は性的な接触の経験があれば誰にでも感染する可能性があります。
偏見を持たずに正しい知識と情報を広めることが大切です。そして、性感染症の感染が疑われる場合には、恥ずかしがらずに医療機関を受診し、適切な治療を受けましょう。
まとめ
20代から30代前半の人々にとって、性感染症と不妊は決して他人事ではありません。自分と大切な人を守るために、正しい知識を持ち、積極的に行動しましょう。
予防と早期発見と適切な治療を心掛けることで、重症化を防ぎ、不妊のリスクを大幅に減らすことができます。
性感染症と不妊に関する詳しい情報や検査の方法については、専門の医療機関や保健所で相談することをおすすめします。
健康で幸せな生活を送るために、自分自身を大切にしてください。
コンドームを使い、定期的に検査を受け、性行為や性交渉についてオープンに話し合うことで、性感染症のリスクを減らすことができます。
【この記事の監修 : Shinjuku ART Clinic
院長 阿部 崇】